2011年1月6日木曜日

パソコンやPS3のマルチ言語化の恩恵

アメリカでパソコンを買うと、ほんの10年くらい前まではその日本語対応に苦労したようだ。

2005年にアメリカでPowerbook G4というMacを買ったとき、当時出たばかりのMac OSX 10.4通称Tigerは、完全にマルチ言語だった。このため、買って手元に届いて初めて起動したときに、「日本語」を選択すると、日本で買ったMacと全く同等、というわけで、とても驚いた。マイクロソフトOfficeは、メニューなどが英語だったように思うが、それでも日本語のファイル名や中身が日本語のDOCやEXLファイルの類も問題なく扱え、日本とやり取りするのに困ったことはなかった。

マルチ言語のMacということは、同じ製品をどの国でもそのまま売れるということだ。付いてきた説明書などは英語のものしか入っていなかったけれど、説明書だけを売る国の言語に置き換えればよい。顧客にとってもこのメリットは多大で、例えばアメリカ人が日本赴任中にMacを買っても、なんの問題にもならないということだ。日本で特殊なのは日本語配列のキーボードだ。個人的には日本でもわざわざ通常配列のキーボードを使っていたから、むしろ日本にいると不便だった。

Windowsは、XP以降アメリカで買っても特に日本語化のための工夫にとりたてて努力が必要ということはない。Language and Localeの設定で日本語を選べばIMEなどが有効になって、日本語入力や表示に困ることはない。メニュー表示などが一部英語でしかない、といったことが最初は不便に感じるかもしれないが、アメリカで暮らす以上その程度は何とかしなければならないわけで、これも慣れの問題。最近驚いたのは、MATLABという科学技術計算用のソフトウェアをインストールすると、アメリカで買ったWindows 7の端末にもかかわらず、デフォルトのLanguage設定が日本語になっていたためか、勝手に完全日本語化されたMATLABがインストールされた。これまで英語のMATLABしか使ったことがなかったので、メニュー表示やHelpに戸惑いながら使っているが、MATLAB自体は当然ながらアメリカで入手したものだっただけに、これにはずいぶんと驚いた。MATLABも、同じソフトウェアDVDを各国で販売できるということか。

さらに驚いたのは、最近買ったPS3も上述のMacと同様、最初の起動時に「日本語」を選択すると日本で買うのと全く同じになる、ということ。PS3も各国どこでも同じものを売っているようだ。ブルーレイのリージョンコードがDVDよりも緩やかになったようで、少なくとも日米間では違いはない。もっと驚いたのは、さすがにソフトは、、と思っていたのに、グランツーリスモ5(GT5)を起動すると、完全日本語。GT5のBlurayディスクも(リージョンコードの問題は別として)そのまま各国で売っているのだろう。まさに企業の効率化、世界の何処かで生産すれば、後は中にはさむ紙の説明書だけを各国の言語版にすれば、同じものがどの国でも売れる。

これらグローバル化、企業の効率化によるマルチ言語化は、異国で暮らす人々にはとてもありがたい。日本語設定したWindows 7を使ってBlogを書いていると、アメリカで暮らしているということを忘れてしまいそうだ。

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